QUEENの曲、どれから聴けばいい?
「QUEENに興味はあるけど、どの曲から聴けばいいかわからない」という方は多いのではないでしょうか。活動期間は約20年、オリジナルアルバムは15枚以上。膨大な楽曲の中から「これだけは押さえておきたい」という代表曲を10曲に絞りました。
この記事では、QUEENを初めて聴く方でも迷わないように、曲の特徴や聴きどころを整理してお伝えします。読み終わる頃には「QUEENってこういうバンドなんだ」という全体像がつかめるはずです。
QUEENの音楽の全体像
QUEENの魅力は、ひと言では語れない多彩さにあります。ロックをベースにしながら、オペラ、ジャズ、ポップス、ハードロックなど、さまざまなジャンルを自由に行き来しました。
特徴的なのは、ギタリストのブライアン・メイによる重厚なギターサウンドと、ボーカルのフレディ・マーキュリーの圧倒的な歌声。そしてコーラスワークの美しさです。メンバー全員が作曲を手がけたため、それぞれ個性が異なるのも面白いところです。
1970年代はプログレッシブ・ロック的な実験性が強く、1980年代には親しみやすいポップな作風へと変化していきました。時代ごとの変遷を追うのも、QUEEN を楽しむ醍醐味のひとつです。
目的別で選ぶ代表曲10選
まず最初に聴きたい「入門曲」
1. Bohemian Rhapsody(ボヘミアン・ラプソディ)
QUEENを語る上で外せない6分間の大作。一体どうやったらこんなの思いつくんだろうというぐらい、バラード、オペラ、ハードロックが一曲の中で展開する構成は圧巻です。QUEENの特徴である、重厚なギターオーケストレーション、過剰なほどのコーラス、フレディの自在なボーカルがこの一曲ですべて堪能できます。初心者の方は、フレディのボーカルが前半、中盤、後半のパートで別人のように変わって聴こえることに注目してみるといいでしょう。
この曲が気に入った方は、QUEENⅡ(1974年)に収録されている「The March Of The Black Queen」を聴いてみましょう。いわばボヘミアン・ラプソディのプロトタイプのような曲で、目まぐるしい曲展開が楽しめます。
(紹介記事はこちら:ボヘミアン・ラプソディってどんな曲?)
2. We Will Rock You(ウィ・ウィル・ロック・ユー)
「ドン・ドン・パン」のリズムが特徴的なスタジアムアンセム。スポーツの試合でもよく使われるので、聴いたことがある方も多いはず。シンプルながら力強い一曲です。初心者の方は、環境が許せば一緒に足踏み手拍子しながら聴くとより楽しいですよ。声が出せるなら何人かで一緒にWe Will We Will Rock You!!とサビだけでも歌ってみると絶対盛り上がります。
この曲が気に入った方は、A Day At The Races(1976年)に収録されている「Tie Your Mother Down」を聴いてみると、ブライアンのハードロックな一面が楽しめます。
(紹介記事はこちら:ウィ・ウィル・ロック・ユーってどんな曲?)
3. We Are The Champions(伝説のチャンピオン)
上記の曲とセットで演奏されることが多い名曲。壮大なバラードで、勝利の喜びと誇りを歌い上げます。こちらもスポーツシーンで定番の曲です。曲の前半と後半でフレディの歌い方が徐々に熱を帯びてくることにも注目です。前半は優しくファルセットで歌っていますが、後半はファルセットを使わずに高音を思いっきり張り上げていてとても熱いです。何もしていないのに優勝した気分になります。
この曲が気に入った方は、A Kind Of Magic(1986年)に収録されている「Friends Will Be Friends」もおすすめです。自らの勝利を誇る「We Are~」とは異なり、互いに健闘を称えあう感じの曲です。
(紹介記事はこちら:伝説のチャンピオン(We Are The Champions)ってどんな曲?)
QUEENの多彩さを知る「バラエティ曲」
4. Killer Queen(キラー・クイーン)
初期の代表曲で、洗練されたポップセンスが光ります。エレガントでウィットに富んだ歌詞と、繊細なアレンジが魅力です。フレディがファルセットをフル活用してとても甘い声で歌っていて、まるで女性の声のようです。それに合わせてブライアンのギターソロもかわいらしい音になっています。ロジャーの高音もかわいらしく聞こえます。ロックバンドの曲にこんな表現はどうかと思いますが、とにかくかわいらしい曲です。
この曲が気に入った方は、A Day At The Races(1976年)に収録されている「Good Old-Fashioned Lover Boy」もおすすめです。ポップで粋でちょっとかわいらしさのあるフレディの曲です。
(紹介記事はこちら:キラー・クイーンってどんな曲?)
5. Don’t Stop Me Now(ドント・ストップ・ミー・ナウ)
疾走感あふれるピアノロックで、とにかく楽しい気分にさせてくれます。映画やCMでも頻繁に使われる、ポジティブなエネルギーに満ちた曲です。間奏に入るまでまったくギターが入らないのも、メリハリが効いていてとてもカッコいいです。初心者の方は、曲の疾走感に身をゆだねて聴いてみるのがいいと思います。後半たたみかけるように入ってくるギターソロがとてもカッコいい曲です。
この曲が気に入った方は、The Miracle(1989年)に収録されている「Breakthru」もおすすめです。年を重ねてなお走り続けたQUEENの疾走感が楽しめます。
(紹介記事はこちら:ドント・ストップ・ミー・ナウってどんな曲?)
6. Somebody To Love(愛にすべてを)
ゴスペル風のコーラスが美しいバラード。フレディの感情豊かなボーカルと、ソウルフルなアレンジに心を打たれます。初心者の方は、曲の中盤にいったんすべての音が消えてから、徐々にコーラスが加わっていくところに注目してみるといいかもしれません。どのパートを誰が歌っているか、当ててみるのも楽しいですよ。
QUEENの曲でゴスペル風の曲はこの曲だけなので、この曲が気に入った方に次に紹介する曲が難しいのですが、コーラスの分厚さならA Day At The Races(1976年)収録の「You Take My Breath Away」、フレディの熱唱が聴きたければInnuendo(1991年)収録の「The Show Must Go On」がおすすめです。
(紹介記事はこちら:愛にすべてを(Sombody to love)ってどんな曲?)
ロック色の強い「パワフル曲」
7. Another One Bites The Dust(地獄へ道づれ)
ベースラインが印象的なファンクロック。グルーヴ感が心地よく、思わず体が動き出します。全米チャート1位を獲得した大ヒット曲です。初心者の方はフレディのボーカルが、70年代曲(ボヘミアン・ラプソディやキラークイーン)と大きく違うことに注目してみると、時代による変化が感じ取れて、QUEENというバンドの奥深さを感じることができると思います。
この曲が気に入った方は、結構ダンスミュージック好きと思われるので、Hot Space(1982年)に収録されている「Body Language」がおすすめ。ベースのきいたダンスナンバーです。
(紹介記事はこちら:地獄へ道づれ(Another One Bites The Dust)ってどんな曲?)
8. Crazy Little Thing Called Love(愛という名の欲望)
1950年代風のロックンロール。シンプルで軽快なメロディーが耳に残ります。フレディがギターを弾いている珍しい曲でもあります。また珍しいついでにいうと、エルビス・プレスリーばりのしゃくり上げたフレディのボーカルが聴けるほぼ唯一の曲です。家にギターがある人はフレディと一緒にギター抱えてスリーコード弾きながら歌ってみては。ほかの曲はブライアンが弾いててめっちゃ難しいですから(笑)。
この曲が気に入った方は、The Works(1984年)に収録されている「Man on the Prowl」がおすすめ。フレディのエルビスへの敬愛がうかがえる一曲です。
(紹介記事はこちら:愛という名の欲望(Crazy Little Thing Called Love)ってどんな曲?)
感動的な「バラード曲」
9. Love Of My Life(ラヴ・オブ・マイ・ライフ)
スタジオアルバムでは、シンプルなオケをバックにフレディが甘くささやくように歌い上げますが、ライブでは観客が大合唱する定番曲に大変身、ブライアンのアコースティックギターとともに、静かな感動を呼びます。
この曲が気に入った方は、既出ですがA Day At The Races(1976年)に収録されている「You Take My Breath Away」がおすすめ。フレディのファルセットと甘いボーカルが楽しめます。
(紹介記事はこちら:ラヴ・オブ・マイ・ライフってどんな曲?)
10. The Show Must Go On(ザ・ショー・マスト・ゴー・オン)
QUEENの最後期の楽曲で、病に侵されながらも歌い続けたフレディの魂が宿っています。力強さと悲しみが交錯する、ドラマティックな名曲です。フレディが亡くなるまでの経緯を知ってしまうと、ちょっと辛くて聴けない時があるくらい、まさに絶唱といってよい曲ですが、初心者の方はそこまで重くとらえずにまずは聴いてもらいたいです。70年代の繊細さ、80年代の力強さを兼ね備えて完成した90年代のフレディのボーカルをもっと聴いてみたかった!
この曲が気に入った方は、同じくInnuendo(1991年)に収録されている「There Are The Days Of Our Lives」がおすすめ。この曲とは対照的に、死を前にしてどこか達観した境地のフレディのボーカルが聴けます。
(紹介記事はこちら:ザ・ショー・マスト・ゴー・オンってどんな曲?)
よくある疑問
Q. この10曲だけで十分ですか?
この10曲を聴けばまずは有名どころは抑えた、と言っていいと思います。ただ、もしハマる一曲があれば、おのずとそこからどんどん聴きたくなっているはずです。20年前の私がそうでした。
Q. どの順番で聴けばいいですか?
特に決まりはありません。「Bohemian Rhapsody」→「Another One Bites The Dust」→「Crazy Little Thing Called Love」の順で聴くと、まるで全然違うバンドの曲を3曲続けて聴いたような不思議な体験ができますし、単純に知名度の順でいえば、「Bohemian Rhapsody」→「We Will Rock You(または We Are The Champions)」→「Don’t Stop Me Now」という順でもいいでしょう。
Q. ライブ音源と聴き比べた方がいいですか?
余裕があればぜひ聴いてみてください。特に「Love Of My Life」や「We Are The Champions」は、ライブ版の方が観客と一体となったパフォーマンスでより感動的です。映画『ボヘミアン・ラプソディ』で「Live Aid」のシーンを観るのも良い入り口になります。
Q. メンバーごとの違いはありますか?
あります。フレディ作の曲は華やかで劇的、ブライアン作は叙情的・内省的、ロジャー作はポップで軽快、ジョン作はポップでファンキーという傾向があります。慣れてくると作曲者の個性や時代に応じた変遷も楽しめます。
まとめ
QUEENの代表曲10選をご紹介しました。ロックの枠を超えた音楽性、圧倒的なボーカル、そして時代を超えて愛される普遍性。この10曲には、そのすべてが詰まっています。
まずは気になった曲から気軽に聴いてみてください。きっとあなたの心に響く一曲が見つかるはずです。QUEENの音楽は、何度聴いても新しい発見があります。この記事が、その素晴らしい音楽世界への第一歩になれば幸いです。
